道路の昔と今 / 兵庫県 神戸市垂水区
垂水ジャンクションの昔と今
山あいの造成地が、三つの高速道路が重なる場所になるまで
神戸市垂水区の山あいに、三つの高速道路が重なるジャンクションがあります。今は大きなカーブがいくつも絡み合うこの場所は、約50年前には山林と造成地が広がっていました。国土地理院の航空写真で、変化をたどります。
実はこのジャンクション、世界一の吊り橋の「玄関口」として生まれ、工事のさなかに大震災をはさんでいます。写真の変化と一緒に、その背景も紹介します。
- 1975年ごろ:ニュータウン開発の時代
- 1994年:大震災の8か月前
- 1997年:姿を現すカーブ
- 1999年:開通の翌年
- 2025年:三つの高速道路が重なる今
- 見に行くなら
1975年ごろ
山林のそばで、宅地の造成が進む

写真の中央には、まだ道路は見えません。濃い緑の山林のまわりに、茶色い造成地が点在しています。のちにジャンクションになる谷あいも、このころは静かな山あいでした。
1994年
山が切り開かれ、道路の工事が進む

20年近くあとの写真では、山が大きく切り開かれ、白っぽい造成地が広がっています。道路を通すための工事現場です。ジャンクションの工事は1991年に始まったとされます。
1997年
大きく曲がる道路の形が見えてくる

造成地の上に、大きく曲がる道路の形が現れました。互いに交わる高速道路をつなぐ、ランプ(接続道路)の工事が進んでいる様子です。
谷あいに道路をいくつも重ねるため、ジャンクションは大きな曲線を描く形になりました。その形から「タービン型」とも呼ばれ、総面積は約36万平方メートルと、国内最大級のジャンクションとされています。
1999年
高速道路がつながる

1998年4月に開通した翌年の姿です。何本もの道路が複雑に絡み合い、現在のジャンクションの形がほぼ完成しています。
2025年
三つの高速道路が重なる現在

現在の垂水ジャンクションは、神戸淡路鳴門自動車道、阪神高速5号湾岸線、第二神明道路北線が交わる場所です。周りの山の緑も戻り、大きなジャンクションが谷あいに収まっています。
見に行くなら
公園から全景を見下ろせる
ジャンクションは住宅地のすぐ隣にあるため、環境に配慮した施設が設けられ、周辺には公園も整備されました。そのひとつ、垂水健康公園からは、ジャンクションの全景を見下ろせるといわれています。曲線が幾重にも重なる姿は、航空写真とはまた違った迫力です。
- 場所
- 兵庫県神戸市垂水区(名谷町)
- 交わる道路
- 神戸淡路鳴門自動車道/阪神高速5号湾岸線/第二神明道路北線
- 着工 → 開通
- 1991年 → 1998年4月(明石海峡大橋と同じ月)
- 広さ
- 約36万平方メートル(国内最大級とされる)
出典:航空写真=国土地理院(1974〜78年・1994年・1997年・1999年・2025年撮影)/開通・路線=国土交通省・阪神高速道路・本州四国連絡高速道路/名谷・ニュータウン=神戸市、神戸新聞/明石海峡大橋=報道・各種資料/道路データ=© OpenStreetMap contributors(ODbL)
